京都大学教育学部は、1949年に5月に設置され、1998年4月の大学院重点化により、教員は大学院教育学研究科に所属することになった。
教育認知心理学講座の前身は、京都大学教育学部創設以来の教育心理学講座であり、矢田部達郎、正木正、苧阪良二、末永俊郎、梅本堯夫、倉石精一、高瀬常男、佐藤幸治が教官※として在任した。1964年2月に臨床心理学講座が分離独立し、その後の教育心理学講座には苧阪良二、梅本堯夫、坂野登、子安増生が教官として在任した。また、1972年4月に設置された視聴覚教育講座には苧阪良二、百名盛之、吉川左紀子が教官として在任した。1998年4月の大学院重点化に伴う大学院の改組によって、教育心理学講座と視聴覚教育講座は、教育認知心理学講座に再編された。教育認知心理学講座には、楠見孝、齊藤智、野村理朗、吉川左紀子が教官(京都大学が2004年4月に国立大学法人化してからは「教員」)として在任している。2007年4月のこころの未来研究センター設置に伴い、吉川左紀子は同センターに移籍したが、引き続き教育認知心理学講座において大学院の担当を行っている。
2014年10月、エマニュエル・マナロ教授が着任した。
2016年4月、子安増生教授が定年退職した。
2020年3月、吉川左紀子教授が定年退職した。
2020年4月、高橋雄介准教授が着任した。
大学院重点化の1998年以後、講座の学部専門教育は、教育心理学系として心理臨床系諸講座と共同で運営している。また、教養教育(心理学概論)ならびに心理学初級実験実習は、学内の心理学系教員と連携しつつ、共同で運営している。
近年、研究面では、教育認知心理学講座は、21世紀COE「心の働きの総合的研究教育拠点」(平成14年~18年度)、および、グローバルCOE「心が活きる教育のための国際的拠点」(平成19年~23年度)にその中核メンバーの一つとして参加していた。 また、平成24年度からは、博士課程教育リーディングプログラム「デザイン学大学院連携プログラム」(平成24年~30年度)に講座として参加し、新しい大学院教育にチャレンジしている(http://www.design.kyoto-u.ac.jp/)。
教育認知心理学講座の所在地は、吉田地区にある教育学部・教育学研究科本館の2階であり、2011年4月現在、教員室4室、共同研究室2室、メディア準備室1室、計算機(サテライト)室1室、複写室1室、実験室(中央実験室、小集団実験室、防音室、シールドルーム、小実験室等)17室を擁している。
※以上、敬称略。助手、助教については記述割愛。
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入学者数 (他大学出身) |
日本学術振興会 特別研究員採用数 |
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---|---|---|---|
平成20年度 | 2 (1) |
5 (2) |
DC1: 6 DC2: 2 |
平成21年度 | 4 (3) |
5 (0) |
DC1: 9 DC2: 3 |
平成22年度 | 9 (4) |
8 (1) |
DC1: 6 DC2: 1 |
平成23年度 | 5 (3) |
3 (0) |
DC1: 5 DC2: 1 |
平成24年度 | 2 (1) |
--- | DC1: 2 DC2: 2 |
平成25年度 | 7 (3) |
4 (5) |
DC1: 4 DC2: 2 |
平成26年度 | 5 (1) |
8 (7) |
DC1: 5 DC2: 1 |
平成27年度 | 6 (3) |
--- | DC1: 5 DC2: 0 |
平成28年度 | 9 (6) |
--- | DC1: 5 DC2: 1 |
平成29年度 | 5 (2) |
--- | DC1: 4 DC2: 2 |
平成30年度 | 7 (4) |
--- | DC1: 6 DC2: 0 |
平成31/令和元年度 | 5 (4) |
--- | DC1: 5 DC2: 1 |
令和2年度 | 6 (4) |
--- | DC1: 5 DC2: 1 |
令和3年度 | 6 (4) |
--- | DC1: 7 DC2: 1 |
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賞名 | 受賞年 | 名前 | 受賞時の所属 | 題目 |
---|---|---|---|---|
日本心理学会 | ||||
研究奨励賞 | 1991 | 石王敦子 | 京都大学 | 線画‐単語課題における聴覚‐視覚間ストループ干渉 |
研究奨励賞 | 1992 | 井上 毅 | 京都大学 | 意味記憶における語彙的表象と音韻的プライミング効果 |
研究奨励賞 | 1996 | 吉川左紀子 | 追手門学院大学 | 2種の相貌印象判断と顔の再認記憶 |
研究奨励賞 | 1999 | 齊藤 智 石王敦子 |
大阪教育大学 追手門学院大学 |
Rhythmic information in working memory: effects of concurrent articulation on reproduction of rhythms |
研究奨励賞 | 2001 | (渡辺はま) 川口 潤 |
名古屋大学 | 予定の記憶における時間的特性 |
研究奨励賞 | 2001 | 北神慎司 | 京都大学 | 視覚情報の記銘における言語的符号化の影響 |
優秀論文賞 | 2002 | 苧阪満里子 (西崎友規子) (小森三恵) (苧阪直行) |
大阪外国語大学 | ワーキングメモリにおけるフォーカス効果 |
優秀論文賞 | 2006 | 杉森絵里子 中西政志 米田英嗣 常深浩平 楠見 孝 |
京都大学 京都大学 京都大学 京都大学 京都大学 |
反復呈示と二重課題がアウトプットモニタリングに及ぼす影響 |
優秀論文賞 | 2008 | 林 創 |
岡山大学 | Children's moral judgments of commission and omission based on their understanding of second-order mental states |
優秀論文賞 | 2008 | 鍋田智広 (目久田純一) (神垣彬子) (松井剛太) (朴 信永) (山崎 晃) |
広島大学 | 幼児の連想的虚偽記憶における意味的知識の発達 |
国際賞奨励賞 | 2010 | 齊藤 智 |
京都大学 | 記憶の認知心理学的研究に関する国際的業績 |
国際賞奨励賞 | 2011 | 佐藤 弥 |
京都大学 | http://www.psych.or.jp/ prize/kokusai_jushou.html |
国際賞奨励賞 | 2012 | 明和政子 |
京都大学 | http://www.psych.or.jp/ prize/kokusai_jushou.html |
学術大会特別優秀発表賞 | 2013 | 楠見 孝 平山るみ (嘉志摩佳久) |
京都大学 大阪音楽短期大学 メルボルン大学 |
放射能リスクに関する対立情報の統合 -片面-両面提示情報源の信頼度- |
学術大会 優秀発表賞 |
2014 | 楠見 孝 平山るみ (嘉志摩佳久) |
京都大学 大阪音楽短期大学 メルボルン大学 |
リスクコミュニケーションにおける対立情報回避:放射能・食品リスクに関する情報源信頼性とリスク認知 |
学術大会 優秀発表賞 |
2015 | 市村 賢士郎 (上田 祥行) 楠見孝 |
京都大学 |
課題動機づけと努力に及ぼす遂行結果の影響 |
優秀論文賞 | 2017 | 梶村昇吾 野村理朗 |
京都大学 | 日本語版DDFSおよびMWQの作成 |
学術大会 優秀発表賞 |
2017 | 宮坂まみ 野村理朗 |
京都大学 | ADHDにおける反応抑制不全に対する報酬・罰の効果 |
学術大会 優秀発表賞 |
2018 | 王隆基 楠見孝 |
京都大学 | 広告画像と商品の覚醒度の一致が購買意図に及ぼす影響:畏怖と懐かしさ画像に基づく検討 |
学術大会 優秀発表賞 |
2019 | 高野了太 野村理朗 |
京都大学 | 畏敬の念が内集団に対する協力的態度に及ぼす影響 |
日本教育心理学会 | ||||
城戸奨励賞 | 1974 | 岩田純一 | 京都大学 | 子どもにおける空間表象の変換に及ぼす感覚‐運動的手がかりの効果 |
城戸奨励賞 | 1992 | 藤村宣之 | 京都大学 | 児童の比例的推理に関する発達的研究 |
城戸奨励賞 | 1994 | 別府 哲 | 京都大学 | 話し言葉をもたない自閉性障害幼児における特定の相手の形成の発達 |
城戸奨励賞 | 2002 | 林 創 | 京都大学 | 児童期における再帰的な心的状態の理解 |
優秀論文賞 | 2002 | 藤村宣之 (太田慶司) |
埼玉大学 | 算数授業は児童の方略をどのように変化させるか- 数学的概念に関する方略変化のプロセス - |
優秀論文賞 | 2006 | (川井栄治) (吉田寿夫) 宮元博章 (山中一英) |
兵庫教育大学 | セルフ・エスティームの低下を防ぐための授業の効果に関する研究―ネガティブな事象に対する自己否定的な認知への反駁の促進― |
優秀論文賞 | 2010 | 藤村宣之 (橘 春菜) |
東京大学 | 高校生のペアで協同解決を通じた知識統合過程-知識を相互構築する相手としての他者の役割に着目して- |
優秀論文賞 | 2010 | 坂本美紀 (山口悦司) (稲垣成哲) (大島 純) (大島律子) (村山 功) (中山 迅) (竹中真希子) (山本智一) (藤本雅司) (橘 早苗) |
神戸大学 | 知識構築型アーギュメントの獲得-小学生を対象とした科学技術問題に関するカリキュラムの開発と改善を通して- |
優秀論文賞 | 2010 | (湯澤正通) (湯澤美紀) (関口道彦) (李 思嫻) 齊藤 智 |
京都大学 | 英語の多感覚音韻認識プログラムが日本人幼児の英語音韻習得に及ぼす効果 |
優秀論文賞 | 2011 | 河崎美保 (白水 始) |
追手門学院大学 | 算数文章題の解法学習に対する複数解法説明活動の効果―混み具合比較課題を用いて― |
城戸奨励賞 | 2016 | 柳岡開地 | 京都大学 | 場面変更に伴うスクリプトの柔軟な利用の発達的変化—実行機能の影響の検討— |
日本発達心理学会 | ||||
学会賞 | 1991 | 麻生 武 | 奈良女子大学 | “口”概念の獲得過程―一乳児の食べさせる行動の研究― |
学会賞 | 1997 | 別府 哲 | 岐阜大学 | 自閉症児におけるジョイントアテンション行動としての指さし理解の発達:健常乳幼児との比較を通して |
学会賞 | 1998 | 高橋 登 | 大阪教育大学 | 幼児のことば遊びの発達:“しりとり”を可能にする条件の分析 |
学会賞 | 2002 | 木下孝司 | 神戸大学 | 遅延提示された自己映像に関する幼児の理解:自己認知・時間的視点・「心の理論」の関連 |
学会賞 | 2003 | 藤村宣之 | 埼玉大学 | 児童の経済学的思考の発達:商品価格の決定因に関する推理 |
学会賞 | 2004 | 坂上裕子 | 帝京大学 | 歩行開始期における母子の共発達:子どもの反抗・自己主張への母親の適応家庭の検討 |
日本社会心理学会 | ||||
若手研究者 奨励賞 |
2006 | 小宮あすか | 京都大学 | 後悔の社会的適応メカニズムの検討―日米比較研究を通じて |
若手研究者 奨励賞 |
2011 | 後藤崇志 | 京都大学 | 自己制御における認知制御と感情・動機の関連性 |
若手研究者 奨励賞 |
2014 | 河村悠太 | 京都大学 | 「他者の目」が利他行動を減らすとき:評判への動機と規範情報に着目して |
日本感性工学会 | ||||
論文賞 | 2014 | 松田 憲 楠見 孝 (瀬島 吉裕) |
山口大学 京都大学 山口大学 |
CGで作成された人物の印象形成に外見特徴と背景が及ぼす効果 - 反復接触に基づく検討 - |
日本ワーキングメモリ学会 | ||||
日本ワーキ ングメモリ 学会賞 |
2018 | 齊藤 智 | 京都大学 | ワーキングメモリ研究への貢献に対して |
日本感情心理学会 | ||||
優秀論文賞 | 2019 | 岡 隆之介 楠見 孝 |
京都大学 | 感情比喩の理解に及ぼす聞き手の当事者性 |
日本学術振興会 | ||||
育志賞 | 2019 | 河村悠太 | 京都大学 | 利他行動の促進・抑制要因の解明:評判への関心による影響 |
育志賞 | 2020 | 平岡大樹 | 京都大学 | 児童虐待の生起に関わる心理・生理・遺伝的機序の解明 |
育志賞 | 2023 | 櫃割仁平 | 京都大学 | 俳句の曖昧性が審美性に与える影響の心理・神経・生理メカニズムの解明 |
京都大学 | ||||
京都大学 総長賞 |
2007 | 米田英嗣 | 京都大学 | 認知心理学研究に関する業績(分野:学業) |
研究科長賞 | 2013 | 古見文一 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2014 | 後藤崇志 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2014 | 野崎優樹 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2015 | 梶村昇吾 | 京都大学 | 分野:学業 |
京都大学 総長賞 |
2016 | 梶村昇吾 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2017 | 柳岡開地 | 京都大学 | 分野:学業 |
京都大学 総長賞 |
2018 | 柳岡開地 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2018 | 河村悠太 | 京都大学 | 分野:学業 |
京都大学 総長賞 |
2019 | 河村悠太 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2020 | 平岡大樹 | 京都大学 | 分野:学業 |
京都大学 総長賞 |
2020 | 平岡大樹 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2021 | 高野了太 | 京都大学 | 分野:学業 |
研究科長賞 | 2023 | 櫃割仁平 | 京都大学 | 分野:学業 |
京都大学 総長賞 |
2023 | 櫃割仁平 | 京都大学 | 分野:学業 |
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