心理データ解析演習(2005年度の記録)

 

水曜 2時限 教育学部2Fサテライト 担当 楠見 孝 TA:中本敬子,松田 憲  

 

本演習では,認知構造やプロセスを明らかにするための方法として,データ解析法とシミュレーションの技法を,最新の文献,ソフトウエア(SPSSなど)に基づいて検討する.さらに,各自の収集したデータを解析し,モデル化することを目指す.

具体的には,

(1)実験データの解析:分散分析,共分散分析,多変量分散分析, ノンパラメトリック検定,ロジステック回帰分析,時系列分析など

(2)認知構造の解明:因子分析,クラスタ分析,多次元尺度解析,主成分分析など

(3)認知プロセスの検討:回帰分析,判別分析,共分散構造分析など

(4)質問紙データの分析:共分散構造分析,多母集団同時分析,数量化理論,コンジョイント分析など

(5)テキスト(自由記述や連想)データの分析:テキストマイニング,対応分析

(6)データの視覚化(visualization):探索的データ解析(EDA)など

(7)ニューラルネットワークによるモデル化

(8)データマイニング:(1)-(7)の手法の統合的利用  

(9)メタ分析

(10)進化シミュレーション

 などのテーマを取り上げたい.各自の関心に応じて他の解析法,ソフトウエアやマクロ作成法,他のシミュレーション技法,実験プログラムを取り上げてもよい.手法ごとに(1)背景となる文献の紹介,(2)利用法の説明・デモ,(3)できれば,自分たちのデータを利用した結果を紹介する.最終的には,取り上げたすべての手法について,自分のデータを使って研究できるようにすることを目標とする.

などのテーマを取り上げたい.

 

単なると統計やコンピュータ実習の授業ではなく,各自がデータ解析手法を検討し,情報交換をする場にしたいので,博士課程の院生の積極的な参加を歓迎する.なお,毎回出席するのではなく,興味があるテーマの時の参加も歓迎する(ただし一度は話題提供してください)

 

 注意:サテライト教室のコンピュータまたは,各自が持参するノートパソコンを利用する.サテライト教室のコンピュータを利用するため,メディアセンタのアカウントを取得しておくことが望ましい.

 

 発表の前日昼12時までに楠見および中本、松田に発表用のpptをメールで送ってください。

 

 

    サテライト教室ではじめてSPSSを使うときの手順 

 

         心理学のためのデータ解析法(過去の発表の記録)NEW!

 

日程表

 

 

発表者

研究テーマ

手法

 TA

4月13

楠見・松田

 

 イントロダクション,統計的仮説検定と平均値の差の検定

 

420

松田・中本

 

多変量解析:初歩の初歩part1 [pdf] part2 [pdf]

 

427

石橋

メンタルローテーション

ニューラルネット

 

511

田村

情動表出

数量化2

 中本

518

中嶋

表情

信号検出理論

 松田

525

服部

数学問題解決

共分散分析                     デモデータファイル

 中本

61

木戸口

語彙習得と気づきの関係

分散分析 と共分散構造分析

 松田

68

木村

表情,脳の局在

ノンパラメトリック検定

 松田

615

栗本

表情

単回帰分析と重回帰分析 デモデータファイル

 松田

622

常深

文章理解

重回帰分析 からパス解析へ

 松田

629

増田

対話

数量化III類

 中本

76

河崎

教室数学学習

IRS(項目連関構造)分析

 中本

713

横森

対話

クラスター分析か対応分析()

 中本

 

 

夏休み 狩野裕先生集中講義「心理・教育測定特論」 (分散分析)

 

  

ソフト,文献・リンク集

 

利用できるソフトと比較的入手しやすい主な参考文献,サイトを挙げる.各自探して情報をe-mailで提供してほしい.

 

基本書

南風原朝和 2002 心理統計学の基礎 有斐閣 2200

服部 環・海保博之  1996  Q & A 心理データ解析 福村出版

 

サイト

統計ソフト・統計学習用データ(堀啓造@香川大学)

統計学(青木繁伸@群馬大学社会情報学部

医療統計学(新井 順一@茨城県立こども病院)

統計実行リンク集StatPages.net

基礎統計ワークショップ統計基礎用語(松原望@上智大)

行動科学のデータ解析(鈴木督久@早稲田大学)講義資料など

統計解析ソフト R (『 S 言語』・『 S-plus 』をフリーソフトとして移植したもの(竹澤邦夫@中央農業総合研究センター)

 

(0)実験データの解析

石村貞夫 1997 SPSSによる分散分析と多重比較の手順 東京図書 2800

反復測定(測度)分散分析/基礎と応用千野研究室@愛知学院大)

多重比較 (堀 啓造@香川大学)

桐木建始 ANOVA4

後藤宗理ら編  2000  心理学マニュアル要因計画法(北大路書房)

田中敏・中野博幸 2004 クイックデータアナリシス 新曜社 (ノンパラメトリック法 ソフトはJavaScript-STAR

基礎的統計解析の誤用をなくすための30のチェック項目長谷川@岡山大)

 

(1)検定力分析

Murphy, K.R. & Myors, B. 2004 Statistical power analysis. LEA. CD-ROM付き

Statistical Methods in Psychology Journals: Guidelines and Explanations(APA)

Kline,R.B.  2004 Beyond Significance Testing : Reforming Data Analysis Methods in Behavioral Research  APA スライド

Bruce Thompson (Texas A&M) Various Editorial Policies Regarding Statistical Significance Tests and Effect Sizes
Analyses Types, Tests, and Concepts Free softのG*powerマニュアル
Getting the Sample Size Right:A Brief Introduction to Power Analysis (SPSS Sample Powerの解説)
Power Analysis for ANOVA Designs Michael Friendly

A Review of Statistical Power Analysis Software by Len Thomas

Selecting an appropriate sample size

 

(2)      多変量解析,尺度化

SPSS Inc. SPSS Japan downloadables SPSSプログラムのアルゴリズム(PDFファイル)  SPSS関連書籍

SAS Institute SAS Institute Japan Home Page SAS Search Jump

STATISTICA StatSoft Inc:Statistica StatSoft Japan 日本語デモ版あり オンラインマニュアル(単なるソフトウェアの使いかたではなく,統計の基礎概念や各手法の概要についての説明もあります,英語)

JUSE-StatMaster 日科技研

柳井晴夫ほか編 2002 多変量解析実例ハンドブック 朝倉書店

室淳子・石村貞夫 2002 SPSSでやさしく学ぶ多変量解析(第2版) 東京図書 2500

石村貞夫 2001 SPSSによる多変量解析の手順(第2版) 東京図書 2800

松尾太加志・中村知靖 2002 誰も教えてくれなかった因子分析 北大路出版 ¥2500

Dunn-Rankin, P. et al 2004 Scaling methods (2nd Ed.) LEA  CDROM付

  

)(4)共分散構造分析

 多変量データを用いて,観測変数と構成概念間の関係に基づいてモデルを構築する方法.データ解析とモデル構築において有用.

Amos(SPSS)

Multivariate Software(EQS)

田部井明美 2001 SPSS完全活用法 共分散構造分析(Amos)によるアンケート処理 東京図書

豊田秀樹 1992 原因を探る統計学 講談社ブルーバックス

山本嘉一郎ほか 1999 Amosによる共分散構造分析と解析事例 ナカニシヤ出版 \3500

狩野裕・三浦麻子 2002 AMOSEQSCALISによるグラフィカル多変量解析(増補版) 現代数学社 2900

狩野裕・市川雅教 1999 共分散構造分析 日本統計学会チュートリアルセミナー (http://koko15.hus.osaka-u.ac.jp/~kano/research/application/tutorial/csa8_02.pdf

SEMプログラムほか鈴木 督久@早大

 

 

テキストマイニング 

 自由回答,発話,連想などのテキストデータから,単語の抽出,同義語処理などをおこない,単語のクラスタ,設問や回答者属性との連関を明らかにするための対応分析をおこなうデータマイニング手法.電子調査の普及によってテキストデータの入手が容易になり現在注目されている.

WordMiner  (平和情報センタ)日本語

牛田一雄・高井勉・木暮大輔 2003 SPSSクレメンタインによるデータマイニング 東京図書 ¥3,360

TrueTeller(野村総合研究所)日本語

TextsmartSPSS Inc.)英語

LSA:Latent Semantic Analysis@ CU Boulder

  

(6)視覚化 

Delta Graph

KaleidaGraph Hulinks

The Graph アイフォー

 

 (7) ニューラルネット

脳の神経回路に着想を得た認知過程のモデル化技法.データ解析にも使われている.

豊田秀樹 1996 非線形多変量解析:ニューラルネットによるアプローチ 朝倉書店.

岩田彰・松原俊之@名古屋工業大学 ニューラルネットワーク入門 自習用HP

 

tlearn              http://crl.ucsd.edu/innate/tlearn.html

     教育用シミュレータ.多層パーセプトロンにおける誤差逆伝搬,単純回帰ネットなどの学習を,心理学データの例題を通してできる.Plunkett & Elman(1997), McLeod, Plunkett, & Rolls(1998)にも添付されている.

 

PDP++  http://www.cnbc.cmu.edu/PDP++/PDP++.html

●教育研究用シミュレータ.McClellandRumelhartが開発し,改良されたもの.O'Reilly & Munakata(2000)で紹介されているモデルの検証にも使われている.

 

STATISTICA Neural Networks    http://www.statsoftinc.com/products/stat%5Fnn.html

MATLAB Neural Network Toolbox    http://www.cybernet.co.jp/products/matlab/product/general/neuralnet/

     上記3つは市販のデータ解析ソフトのオプションツールである.多層パーセプトロン,動径基底関数ネット,コホーネン自己組織化ネット,ベイジアンネット等を用いて,予測,分類,時系列分析などができる.STATISTICAは,入力時の遺伝的アルゴリズムの利用や,最適なネットワークの構造とサイズを選択する機能があり,ネットワークなどの視覚表示やマニュアルも充実している.MATLABは,理工系向きであり,可視化やカスタマイズに優れる.なお,ニューラルネットを含むデータマイニングツールとしては,(8)で述べるClementineがある.

 

  (8)データマイニング

 データから金を掘り起こすように,データから潜在する構造,規則を抽出し,ビジュアル化,モデル化をおこない,仮説検証,予測をおこなう手法.フィードフォワード型ニューラルネット,自己組織化ネット,決定木,相関ルールなどを用いる.

Clementaine8.1

豊田秀樹 2001 金鉱を掘り当てる統計学:データマイニング入門 講談社ブルーバックス

SPSS 2001 マーケティングのためのデータマイニング入門 東洋経済新報社 \2400

 

)メタ分析

 同一の研究課題に関して独立して行われた研究結果(仮説検定,相関,効果量など)を統計的に統合して,全体としての仮説検定や推定値を求める方法.サーベイ研究において重要な武器.

MullenB.(小野寺訳) 2001基礎から学ぶメタ分析 ナカニシヤ出版 2800(CDROM)

 

(10) 進化シミュレーション

生物進化に着想を得て,個体,集団,文化,環境間の長期的相互作用を検討する手法.

高木英至 http://homepage1.nifty.com/eiji_takagi/esp/index.html デモプログラム有

科学シミュレーション研究会 2000 パソコンで見る生物進化 : シミュレーションでさぐる生物の生き残り戦略 講談社ブルーバックス(CDROM付)

 

(12)その他

心理学研究法・統計手法・実験計画などに関するメーリングリスト:fpr-ML

 

参考 昨年度の授業記録

 

発表者

研究テーマ

手法

 

   414

楠見・中本

 

 イントロダクション

 

    421

中西

推論

 ノンパラメトリック

 

   428

溝口 視線と表情 主成分分析  

   5 12

野口 表情 検定力分析 Murphy, K.R. & Myors, B. 2004 Statistical power analysis. Chap. 1  

519

前原 作動記憶 偏相関と重回帰分析  

526日

宮嶋 類推 多次元尺度解析  

62

比喩 数量化III類・対応分析  

69

大薗 裏切り者検知 進化シミュレーション(裏切り者検知)  

616

森本 道徳性 共分散構造分析  

623

大薗・溝口・平

  Murphy, K.R. & Myors, B. 2004 Statistical power analysis. Chap. 2 1  2  3

    630

宮嶋・野村   Murphy, K.R. & Myors, B. 2004  Statistical power analysis. Chap. 3 1  2

    77

野口   Murphy, K.R. & Myors, B. 2004  Statistical power analysis. Chap. 4  

    714

前原   Murphy, K.R. & Myors, B. 2004  Statistical power analysis. Chap. 5

 

  

更新日

July 12, 2005

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