ToM研は、正式名称を「Theory of Mind研究会」といい、子安教授の指導する大学院生と学部生(卒論指導生)を構成員とするクローズドの研究会である。研究会は、学期中の水曜日の午後4時半から約2時間余りの時間をとって開催されるほか、夏休みと春休みに各1回の例会が開かれる。定例の研究会では、①最新論文の紹介、②研究計画・研究の報告の2つのパートに分かれ、その日の活動報告は、「ToM研News」として会員に電子メールで伝達される。
子安研究室は、日本における「心の理論」研究の草分けの地であり、次のような発達心理学、認知心理学等の分野の多くの研究者*を輩出してきた。
*京都大学教育学部/教育学研究科に在籍し、学士・修士・博士の少なくともいずれか一つの学位論文の正指導教官/教員を担当した者
年度 | 区分 | 著者名 | 論文題目 |
---|---|---|---|
平成16 | 修士論文 | 小川絢子 | 幼児期における対象の再構成と描画の発達―子どもは2つの異なる見えをどのように統合するのか |
河﨑美保 | 算数の一斉授業における他者間発話聞き取りの学習促進機能―異なる解法発表がもたらす効果 | ||
志波泰子 | 3歳児の他者信念および意図の理解についての考察 | ||
博士論文 | (なし) | ||
平成17 | 修士論文 | 高橋典生 | 科学的概念形成過程における体験と知識の相互作用 |
博士論文 | 羽野ゆつ子 | 拡散的投射によるアナロジー変容―認知研究と実践研究による検討 | |
田中久美子 | 青年期女子の身体像と健康意識に関する心理学的研究 | ||
安藤花恵 | 演劇俳優の熟達化に関する認知心理学的研究 | ||
鈴木亜由美 | 対人場面における幼児の自己調整機能の発達的研究 | ||
平成18 | 修士論文 | 田村綾菜 | 児童期における謝罪の認知過程の発達-加害者のことばと表情が及ぼす影響 |
博士論文 | 金田茂裕 | 児童の複数解を考える数的思考に関する研究 | |
木下孝司* | 乳幼児期における自己と「心の理解」の発達 | ||
広瀬雄彦* | 単語の視覚的認知における表記の親近性効果と単語の頻度効果 | ||
平成19 | 修士論文 | 井上典子 | 児童期における論証能力の発達と批判的思考力との関連性 |
溝川 藍 | 幼児期・児童期における見かけの泣きの理解の発達 | ||
博士論文 | (なし) | ||
平成20 | 修士論文 | 神戸尚子 | 俳優の演技スキルと多次元共感性の関連性 |
博士論文 | (なし) | ||
平成21 | 修士論文 | (なし) | |
博士論文 | (なし) | ||
平成22 | 修士論文 | 塩崎雅恵 | 幼児期の物語内手がかり利用におけるファンタジー効果 |
博士論文 | 志波泰子 | 幼児期の他者の意図と信念の理解の発達と実行機能の影響 | |
田村綾菜 | 児童の謝罪と罪悪感の認知に関する発達的研究 | ||
小川絢子 | 幼児期における心の理論の獲得と実行機能の発達 | ||
溝川 藍 | 感情表出の調整と他者の心の理解に関する発達的研究 | ||
平成23 | 修士論文 | 古見文一 | ロールプレイがマインドリーディングに及ぼす影響の発達的研究 |
博士論文 | 河﨑美保 | 複数解法提示による算数の学習促進効果に 関する研究 |
|
平成24 | 修士論文 | 倉屋香里 | 児童のポジティブ感情の表出調整に親密性が及ぼす影響の発達的検討 |
野崎優樹 | 情動知能が社会的排斥経験後の報復行動に及ぼす影響 | ||
博士論文 | 橋本京子 | ストレス状況におけるポジティブ志向が精神的健康と幸福感に及ぼす影響 | |
平成25 | 修士論文 | (なし) | |
博士論文 | (なし) | ||
平成26 | 修士論文 | 枡田 恵 | 幼児期における表情の理解と表現の発達的研究 |
博士論文 | 古見文一 | ロールプレイがマインドリーディングに及ぼす効果の発達心理学的検討 | |
平成27 | 修士論文 | 柳岡開地 | プランニングと実行機能がスクリプトの柔軟な実行に及ぼす影響の発達的検討 |
博士論文 | 野崎優樹 | 情動コンピテンスの成長と機能に対する社会的認知理論からのアプローチ |
*論文博士
(2016年3月31日 更新終了)
ページトップへ ▲