毎週月曜日の午後にMDM (Memory Discussion Meeting) を開催し、研究発表や文献紹介を通じて、認知や記憶の機能とメカニズムに関して幅広く議論を行っています。実行機能(executive function)とその発達、行為の制御や心的推論におけるワーキングメモリ(working memory)の役割、身体と言語、系列情報の保持と言語習得、情報のバインディング、展望的記憶、意味記憶や記憶制御 (memory control)、そして統計的学習 (statistical learning)といったテーマが話題の中心となっています。興味のある方はご連絡ください。当研究室の研究成果については次のページが参考になります。
http://cogpsy.educ.kyoto-u.ac.jp/member/saito.html
研究活動に国境を設けず、国内の大学だけでなく、カリフォルニア大学デイヴィス校、エディンバラ大学、ケンブリッジ大学、ランカスター大学、ブリストル大学、チューリッヒ大学、フリブール大学、ジュネーヴ大学、高麗大学校、国立台湾大学、マレーシア科学大学の研究者との共同研究を推進しています。当研究室に在籍している大学院生やPDの人たちは、こうしたネットワークを利用し、優れた研究者たちとの共同研究の機会を得て、そのために必要な力を培ってきました。現在、海外渡航は困難ですが、オンライン会議システムが発達したことで、以前よりも濃厚な研究活動が(時差を気にしなければ)可能になっています。最近の活動の例として、以下のページをご覧ください。
https://www.psychonomic.org/page/2021workshop
年度 | 区分 | 著者名 | 論文題目 |
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平成17 | 修士論文 | 前原由喜夫 | 他者の心的表象の推測における既有知識の 影響と制御機能の役割に関する実験的検討 |
平成18 | 修士論文 | 石橋 遼 | 視覚提示された手の左右弁別課題における 運動制約と自己受容感覚処理の影響 |
木戸口英樹 | 日本語非単語による直後系列再生の研究 -ポーズ及びピッチの実験操作とエラー分析から- |
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平成19 | 修士論文 | 上野泰治 | 言語性作動記憶における視覚的な長期記憶の関与 |
横尾知子 | 聴覚誘導性フラッシュ錯視における 視聴覚統合様式 |
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平成20 | 修士論文 | 田中哲平 | ワーキングメモリ課題遂行時の検索過程の 解明:リーディングピリオド課題を用いた検討 |
平成21 | 修士論文 | 本間涼子 | 課題モデルの複雑さが展望的記憶課題の 遂行に与える影響 |
博士論文 | 前原由喜夫 | 高次認知と社会認知を支える作動記憶に 関する研究 |
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平成22 | 修士論文 | 谷田勇樹 | 語のアクセントとその長期的知識が 言語性短期記憶に影響を与えるメカニズム |
中山真孝 | 行為模倣における語彙・意味表象の役割: 実験心理学的検討 |
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平成23 | 修士論文 | 内海健太 | 展望的記憶における抑制メカニズムに関する 検討:検索経験パラダイムを用いて |
平成24 | 博士論文 | 石橋 遼 | Cognitive and neural bases of human tool use:
Exploration into body tool representations |
平成26 | 修士論文 | 廣井隆志 | 言語は概念処理にオンラインで影響を及ぼすのか? カテゴリ知覚と言語干渉課題による検証 |
博士論文 | 田中哲平 | 読みにおける情報の再構成過程にワーキングメモリ が果たす役割 |
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平成27 | 博士論文 | 中山真孝 | The problems of serial order in language: Clustering, context discrimination, temporal distance, and edges |
平成28 | 修士論文 | 石黒 翔 | The influence of task related person representation on working memory performance |
博士論文 | 内海健太 | 展望記憶における抑制制御過程に関する研究 | |
谷田勇樹 | A psychological investigation of the relationship between the lexical environment and human cognition |
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平成29 | 修士論文 | 西山 慧 | 再生潜時を用いた記憶の意図的な抑制メカニズムの検討 |
平成30 | 博士論文 | 柳岡開地 | 幼児期におけるルーティンの獲得と実行機能の相補的関係の検討 |
令和元 | 修士論文 | Claudia Araya Orozco | The Hebb repetition effect in a complex span task |
令和2 | 修士論文 | 倪 楠 | Potential negative effects of working memory training |
博士論文 | 石黒 翔 | Social working memory: A cognitive basis for retention of person information | |
令和3 | 修士論文 | 水野廉也 | 順向干渉とマインドワンダリング |
令和4 | 修士論文 | 木下和真 | 珠算学習者のそろばん数表象に関する認知心理学的研究 |
博士論文 | 西山 慧 | 検索の意図的制止に伴う認知的変化とそのメカニズムの実験心理学的検討 | |
令和5 | 修士論文 | 竹浦夏野 | 言語性創造性課題における固着プロセス —音韻レベルでの影響に着目して |
博士論文 | Claudia Araya Orozco | Re-examining the underlying mechanisms of the Hebb repetition effect in human memory |
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